図書館より 

できる人、好かれる人の頭のいい話し方

できる人、好かれる人の頭のいい話し方

人とコミュニケーションをとるための方法をシンプルに書いてあります。読んでいると分かっているつもりでも、実践が中途半端だったりするものです。再確認の意味で読むには楽しく読めました。

第1章 自分が話し下手だと思っている人へ

  • 人に仕事を頼まれたとき、「何を頼まれたか」ではなく、「誰に頼まれたか」で判断している
  • 自分に自信が持てない人は、会話の中に必要以上に「すいません」というフレーズが出てくる
  • 無神経な人は、知らず知らずのうちにデリカシーのない発言をしている
  • 話し方と性格や考え方は表裏一体。話し方を改善することで、自分の性格や考え方を変えていくこともできる
  • 頭心(ズシン!)とくる話し方
  1. 要領の得ない長話はしない
  2. まず結論から先に述べる
  3. センテンスを短くする
  4. 論理的に簡潔に述べる
  5. 相手の感情に訴える
  • 話し方と聴き方はワンセットになっている-言外の言葉を聞くことは、場の空気を読むこと

第2章 困った上司・部下・同僚との話し方(仕事/社内編)

  • 上司は仕事上で何を最も重視しているか
  • 指示が下手な上司には、その場で内容確認をする。
  • アクディブ・リスニング(積極的傾聴法 相手の発言の真意を確かめる話法)で相手に不快感を与えずに指示を確認する。相槌を打つように「〜ですね」と繰り返す。上司自身の発言のおかしさを客観視させる。指示がころころ変わる上司、優柔不断でハッキリしない上司に有効。
  • 責任回避形の上司には「ホウ・レン・ソウ」をこまめに
  • 「自分はこうしようと考えています。それでよろしいですか?」と具体的な対策を提案したほうがよい
  • 責任回避型の上司の特徴として、現場には無関心でも、社内での自分の立場を気にする人が多い。そこを利用して、関係部署や、さらに上の立場の上司を巻き込んでいくのも有効
  • 質問する前に、まず自分で考える。「自分で考えなさい」という上司は自分を教育してくれていると思え。試行錯誤して答えを見つけるべき。このプロセスで同じ質問でも、相手に与える印象が変わってくる
  • 融通の利かない、頭が硬い前例主義の上司は、上司に影響力を持つクッション(緩衝材)として利用。上司の上司、顧客や取引先の存在を利用し、自分の提案を第3者に代弁させる
  • 相性の悪い上司も話し方ひとつで関係が変わる。相性を悪くしているのは他ならぬ自分自身の先入観かもしれないから
  • 一度気分をリセットして「上司は自分のパートナーなんだ」という発想に切り替えてみる
  • コーチングで部下の話しを正確に聞き(傾聴)、不明な点や部下の本音を聞き出して(質問)、相手の存在を尊重する(承認)
  • 上司と部下の関係は下意上達(ボトムアップ)がこれからは重要
  • 陰口を叩いている同僚への接し方 「最近、キミが悪口を言いふらしているという噂を聞いたのだが、私としては鵜呑みにしたくない。キミとしても、噂が一人歩きするのは好ましくないはずだ。できれば、キミの口から直接、噂は間違っているということが聞けたら安心できるんだが…」
  • 噂が本当だったとしても、あなたが冷静に話しかけることで、相手も悪口を言いふらした理由を冷静に教えてくる
  • 意見の合わない同僚とはとことん話し合う。良い関係を築いた後なら意見が食い違ってもお互いを尊重できる
  • 「それは違うんじゃないか?」→「そうか、キミは○○だと考えているんだね」と相手の発言を復唱する形で進めれば、言い争いを防ぎやすくなる(前述、アクティブ・リスニング)。


第3章 電話・メール・来客への応対の仕方(仕事/社内編)

  • 担当者が不在のときは自分が窓口になる。自分の名前を告げて責任の所在を明確にする
  • ビジネスメールの注意点
  1. 件名には要点を簡潔に書く
  2. 長文をだらだらと書かない
  3. クレームや込み入った内容は避ける
  4. 個人に関わる情報はなるべく書かない
  5. 改行や空白を入れて、相手に読みやすいように工夫する
  6. 感情が入った内容を送信する場合は、すぐに送信しないで間を置いてみる
  7. 緊急の場合はメールではなく、電話で用件を伝える
  • ビジネスの現場では電話で直接言葉を交わして会う約束を取り付けたほうが良い。直接会って名刺交換をした時点から関係が始まる。初対面の挨拶にメールを使うのは非常識
  • 通常の仕事の依頼をメールで行うとき、原則は「メールより電話、電話より対面」やむを得ずメールで行うときはお詫びの言葉を必ずつける。「昨日はメールで失礼しました。もうお読みになられましたか」
  • 感情むき出しのメールは百害あって一利なし。緊急の場合を除いて、クレームのメールは、一呼吸置いて頭を冷やし、内容を確認してから送信する


第4章 取引先の会社に行ったときの話し方(仕事/社外編)

  • メラビアンの法則」視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報つまり話しの中身による影響はわずか7%
  • 見た目、声の調子に不信がられたらその時点でアウトの判定を下されている。逆に見た目、声の調子で相手に好印象を与えれば、自分にとって有利な話しの進め方ができる-「YES・AND法」はい、と相手を一度受け入れ肯定し、そして話しを続ける
  • 相手を説得するには積極性、共感性、柔軟性をフルに働かせて妥協点を探る。つまり話し合いをスタートさせるためにまず積極的に目的をアピールする。一度相手の立場に立って一定の理解を示す。状況に応じて臨機応変に考えていかなければ、話し合いはまとまらない。
  • 忙しいから会えない→時間があれば会える。「お忙しいところを失礼致しました、ではいつごろならお時間をちょうだいできますか?」
  • いくつかの選択肢を提示して、相手に選んでもらう形式で話しを進める
  • 現在進行形でトラブルが起こっているときは、相手が聞きたいのは謝罪の言葉よりも具体的な対応策。謝罪しても何ができるか、相手をかえって怒らせるだけ。
  • 説明の基本は「せつめいよこれ」 プレゼンテーションにも効果的
  1. せ(整理する):話しが拡散しないようにあらかじめ整理しておく
  2. つ(強めの箇所を作る):最も重要な部分は強調する
  3. め(目を向ける):目を見ながら相手の理解度を探り、臨機応変に説明の仕方を変える
  4. い(一時に一事):一度に多くを詰め込まず、シンプルに話す
  5. よ(予告する):最初に話しのテーマ、概要を伝えておく
  6. こ(言葉の吟味):難しい言葉は使わずに、相手に理解できる言葉で話す
  7. れ(例をあげる):抽象的な話しは誤解を生むので、具体例を示す


第5章 家族・大勢の前での話し方(家庭編/その他)

  • 「言わなくてもわかっているはず」そんな油断が亀裂を生む。相手中心のコミュニケーションが大事。お互いに些細なことでも感謝の気持ちを言葉で表す
  • 大勢の前でスピーチや挨拶をするとき
  1. 一歩引いた位置に立ち止まり、半歩前に出る
  2. 姿勢を整える
  3. 全体を見渡して聴衆の顔を見る
  4. 腹式呼吸をして、間を作る
  5. さわやかさを意識して第一声を発する
  • サンドイッチ法を活用する 挨拶→名前(フルネーム)→本論→名前(苗字)→挨拶
  • 「せめてあしふくくせ」
  1. せ(背筋):背筋を伸ばす
  2. め(目線):キーパーソンを中心にひとりひとりに語りかけるように視線を動かす
  3. て(手振り):効果的にジェスチャーを付ける
  4. あし(足の位置):足は軽く開いて安定させる
  5. ふく(服装):きちんとした服装
  6. くせ(癖):自分の変なクセは出さない