プリンセス・マサコ 図書館より

プリンセス・マサコ

プリンセス・マサコ

原書を読もうかと思ったのですが、あまりの難しさにあきらめていたところ、なんと翻訳本が出版され読めることに。
(某出版社が一度翻訳本を出そうとして某権力に屈した経緯があります。)
訳者あとがきによると、原書とこの翻訳本に相違があり、それは著者の事実と推測と意見を書いているので噂も含まれているとのことである。あくまでも外から見た記述なので事実の解釈と違い、翻訳者でさえ同意できない部分もあるそうで。
たとえば伊勢神宮は一般の人でも参拝は出来ます。
皇室にいる人は憲法に規定されている基本的人権が尊重されない。職業自由の選択、選挙権が無い。こんな状態ではおかしくなるよ。世間とも隔離されるし、自由に外出も出来ないし、うかつな発言も許されない。
世界には30ヶ国もの君主国があるそうなのだが、イギリスのチャールズ皇太子のように何かビジネスをしたりすることは日本では許されない。
日本人である以上、この本には目を通しておく必要があると思う。
皇室を取り巻いている宮内庁は国家予算に組まれ、つまり国民の税金で全てまかなわれている。それなのに雅子妃や美智子妃を誰も助けることは出来ないのは痛々しい。『籠の中の鳥』状態ではないか。
小和田家、皇室の人々、宮内庁の実態、不妊治療、精神疾患、皇室ジャーナリスト、皇室のおっかけ、宮内庁の尻に敷かれるマスコミ。いろいろな問題が渦巻いています。
秋篠宮殿下の第3子、愛子様のどちらが天皇になる権利を得ても結局皇室存続の問題は1世代伸びただけ。

最初は知らないことだらけで興味深く読んでいました。しかし、疾患の話に関しては読まないほうが良い人たちもいるでしょう。内容がかなり重いです。そしてこの本の話の行く先は闇の中です。
この本を読めたことは良かったのですが、本番前のこの時期に読むのは、ちょっと失敗しました。
疾患に関する治療方針に語っている部分は私にとっては重いテーマでした。
日本では精神疾患が「恥」とされるというのが気に食わない。だって罹ったら治すしかないのに。
それを隠そうとする宮内庁、皇室の意見がほとんど届かないという。
だったら何のために宮内庁は存在するのか、皇室の意味はあるのか。いろいろ考えさせられました。
ちなみに皇居や皇室の御用邸といった一見皇室の人々の財産と思われるものは全て国が管理しているものだそうです。天皇家の土地などないそう。