図書館より 相手の本心が怖いほど読める

「相手の本心」が怖いほど読める!―社交辞令、ごまかし、嘘から深層心理まで

「相手の本心」が怖いほど読める!―社交辞令、ごまかし、嘘から深層心理まで

いわいるコールドリーディングの類になるのかな。感覚的に人の心を読むのではなくて、相手の話し振り、素振り、で何を考えているのか、嘘をついているのか、弁明しようとしているのかをある程度見ぬけられて、それに対応する具体例も掲載されています。
ただ、ここまで相手にこの方法をしなければならない状況になること自体、正直なところ出会いたくないのが本音です。
特に第5章は人の心を操作する、というサブタイトルがついていており、あまり共感できませんでした。
逆に自分より強い立場の人間に色々と吹っかけられそうになったときの防御策としては使えそうです。
前職で在職していた頃にこの本に出会っていたら、少しは違う人生を送っていたかも!?
でももう過去は振り返りません。これからですよ、人生は。

1章 こんなことがあなたの『判断力』を狂わせている

  • 称賛を得たい、既に自分が知っていることを認めて欲しい、議論がしたい、と思っていると、言葉の裏に隠された相手の本心を読み違えてしまうものだ
  • 人は誰かにやさしくされると、その人を好きになるばかりか、その人のいうことにすぐ同意してしまうようになる(筋が通っていようといまいと!)
  • 人から何かもらうと、しばしば借りが出来たような気分になる
  • 何かを決めるときはそのことだけを考える。次の決断を下すときは、しばらく時間を置く。ものの価値を判断するときはそのものだけを見る
  • 自己イメージが良い人ほど、その場その場で独自の決断を下すことができる
  • 自己イメージが良くない人は、自分が『正しく』あるために、自分の以前の行動を正当化せざるを得ない
  • 何かを決めるときは、そうすることが本当に自分のためになることなのかおづか、以前の行動をただ『正当化』しようとしているだけなのか、自分の心に聞いてみよう
  • 自分は自分、他人は他人、と割り切って考えること。あるものがどんなに爆発的に売れても、それがあなたにふさわしいものとは限らないから
  • カウンターにいる、白衣を着ている、クリップボードを手にしている、といったことだけで、その人が専門家になれるわけがない
  • そもそも人間は、自分の手が届かなかったり、なかなか手に入りにくいと、余計ほしくなるものだ。
  • 人間はどういうわけか、『統計』という言葉に驚くほど弱い
  • パンフレットに書かれてあることなど、今、聞かされたことの概要に過ぎない。『印刷物は嘘をつかない』ものではない
  • はじめに大きなことを頼まれると、そのあとの小さなお願いは受け入れやすくなるものだ

2章 これが『相手の本心』に迫る第一歩だ

  • 嘘つきは即答したがる。返事に時間がかかると余計に怪しまれると思っているから
  • 『セールス・勧誘お断り』という張り紙をしている人ほど、売りやすい(勧誘しやすい)客はいない
  • 何やら断固たる態度で意見を押し通している人が、実は自分ではそんな意見など持っていないことが時々ある
  • 『絶対に意見を変える気はない』とあからさまに言う場合は、自説が揺らぐ可能性を自覚しているから
  • 言い負かされることがわかっているため、相手から突っ込まれないようにあらかじめそういっておく必要があるのだ
  • 自信のある人間は謙虚な言い方をする 『申し訳ありませんが、これ以上は譲歩できません』『残念ながら、交渉の余地はあまりありません』
  • ある人に質問をしたとき、相手がその質問を一般化して答えたら要注意だ
  • ある人に質問をしたとき、促しもしないのに、その人がさらに話を付け足すようなら、気をつけたほうが良い
  • 心にやましいところがある人間もやはり沈黙は苦手である
  • 偏見を持っていない人は返事が早いが、偏見を持っている人は、質問の趣旨を考え、自分の答えをまとめるのにより時間を要する。頭の中で模範解答を探しているからだ
  • 嘘つきは自分の言葉で話すのを嫌がる。『私』『私たち(の)』などの言葉を使いたがらない。『私の車』ではなく『その(あの)車』という言い方をする
  • 通常、人が主張を通すときは、強調するところに抑揚をつけるが、声に微妙な変化がなく、平坦な場合は、しばしば発言にごまかしがある
  • 誰かに質問をして、相手がいかにも確信があるかのように答えたとしても、文末で語尾、顔、目を上げるようならば、それほど確信がないということ
  • あなたがどんなに信じているといっても、相手が嘘つきならば、『本当は僕を信じてないだろ?』などといって応酬してくるに違いない
  • 『真実を語る人間は、当然信じてもらえるはずだと思っている』
  • 嘘つきは理路整然とした話をすることばかり気にしているため、どうしても思慮が足りなくなる。つまり、肯定的なことしか、頭に浮かばず否定的なことは二の次になってしまうのだ
  • 架空の旅行話にはハプニングが登場しない
  • 心にやましいところがあるため、相手の顔を見たくない、その代わり、下を向いたり、落ち着き無く視線を左右に走らせたりする
  • 自分に自信があって、居心地がよければ、手足を伸ばして、それなりに自分の居場所を確保する。逆に、少しでも不安を感じていると、手足を抱えて縮こまり、胎児のような格好になってしまう
  • 強盗から襲われたくなければ、顔を上げ、腕を振りながら元気良く歩くのが一番良い。いかにも自信ありげに見えるから
  • 嘘をついているとき、もしくは会話にまやかしがあるとき、話し手が聞き手の身体に触れることは滅多にない。自分の罪を少しでも軽くしようと、無意識のうちに親しげな好意を控えるから
  • 心にやましいところのある者は、話題を変えたがり、作り話をしようとしたりする。やましいところのない者は、更に話しをするのを望むものだ
  • 『正直言って』『実を言うと』『本当のことを言うと』→本当のことをいうのなら、はじめにわざわざ断る必要などない。これらの言葉の後に続く話しは大概が嘘である
  • 『今はやってないけれど…』→今まさにやっている。本当に言いたいことは前置きの中にある
  • 『あなたを傷つけるつもりはないんだけれど…』→相手は平気であなたのことを傷つけることを言う
  • ごまかそうとする人間は、自分が特にモラルにうるさいところをアピールして、自分の世の行動もモラルに則ったものであるかのように見せかけようとする
  • 人が大事なことをさりげなく言うときは要注意。何かわけがある

3章 もう絶対、相手に『隠し事』をさせない

  • 『無知を食い物にしているペテン師も、真実の周りにうっかり網を張ってしまったときは、獲物を絡めとりながら後悔への道を転がり落ちていくものだ(デヴィッド・J・リーバーマン)』
  • 相手の嘘により、かなりの痛手を被る可能性もある。くれぐれも自分の身を守ること。相手の本心はどこにあるのか、言葉のバトルに備えて、嘘を見破る方法を身につけていこう
  • 非の無い人間は、あなたが何をほのめかしても、気づかない。逆に責められるようなことをしていて、相手が守りの体制に入るものならば、こちらの意図を『見ぬいた』ということになる
  • 質問に対して後ろめたい人間だけが、『なぜこんなことを聞くんだ?』といぶかるようなものにする
  • 相手に非が無ければ『なんて突拍子もない質問なんだ』と思うようなあまりまともな反応を示さないものがよい
  • 質問は冷静にする。喧嘩越しになってはいけない。相手にわけもなく守りの態勢に入られては困るから
  • 非の無い人間には当り障りが無いように、非のある人間には当てこすりのように聞こえる質問をする
  • 質問をした後、一般化して話し始めるか、話題を変えようとする。後者の場合は黒の可能性が高い
  • より大きな目標は胸の内にしまっておくこと。そうすれば事実と合わないことを相手がうっかりしゃべってくれるたりするものだ
  • 逆にこちらの手のうちを読まれてしまうと、相手はあなたが知っている情報と矛盾しないように話のつじつまをあわせてしまう
  • 相手の警戒心を弱めるために、コートのボタンを外しておく、腕組みをしない。リラックスした姿勢をとり相手に威圧感を与えないようにする
  • 姿勢や動きを相手に合わせる。単なるマネは駄目
  • 話のテンポを合わせる、キーワードを合わせる
  • どんなときでも絶対に相手の話の腰をおってはならない。あなたがしゃべっている間は新しい情報は何も入ってこないのだ
  • 沈黙はどんな言葉よりもプレッシャーになる
  • 後ろめたいことのある人間は詰め寄られると、ますます不安になる
  • 時には相手をじっと睨み付ける。これはパーソナルスペースの侵害になるので、精神的な閉所恐怖症を誘発するので、この状態から逃げ出したければ相手は本当のことを打ち明けるしかない
  • 相手を白状させたければ、相手の過去の行為については大目に見る。でないと相手は嘘をつくか、自己弁護を始める
  • 確実に分かっている情報を提示すれば、相手はそれ以外の話についても本当だと思う込むものだ
  • 捨て台詞をはいてカマをかけてみて、相手がひっかかったら、怪しい証拠
  • 人は自分の名前を呼ばれると、話により熱心に耳を傾け、より素直に答えてくれるようになるものだ
  • 相手に話を持ちかけるときは『何を』したかではなく、『なぜ』したかに関心があることを伝えればよいのだ
  • 人はめったに存在しないものに対して稀少価値をつける
  • 人間誰しも自分のことを重要な存在だと思いたい。これは人間の基本的な性である。つまらない人間だなんて思われたくない。自分の意見やアイディアが無意味だなんて考えたくない
  • 人間社会において相手を凝視することは、しばしば相手を人間として意識していないことを表す

4章 相手からの『情報』はこうやって引き出す

  • 嘘の場合は事実を理路整然と並べようとするため、突っ込んだ質問をされるほど時間を要することになる
  • 『写真をとらなかった』という言い訳は十分怪しい
  • 上司と議論したり、案を押し付けてはならない。しかし自分の意見を求められているものと思った上司は、快く答えてくれるだろう
  • 相手が『わからない』と答えるときは、自分の行為に罪悪感や愚かさを感じている場合もあるので、相手の肩の荷を降ろしてやる
  • 相手の秘密を打ち明けさせたければ、まず自分の秘密を打ち明けるのが一番だ。こうすれば、とたんに相手は安心する
  • 誰も何もしないのは、誰かが何とかするだろう、と誰もが思っているからだ。
  • 無頓着な人間の相手をするほど、いらだつことはない。相手にはまるで危機感がないから、こちらが緊急を要していても『のれんに腕押し』
  • やっかいなことになりそうだと分かったとたん、気を遣ってくれるようになる。利害関係に変化をもたせるだけで主導権があなたの手に移る
  • あなたが高いといえば、相手は品質の話をし、あなたが見事だといえば、値段の話をする
  • 相手が話をしたあとに『というと?』『ということは......』といえば、相手の思考も会話もさらに広がり、相手の地位の全容がつかみやすくなる
  • 自分の置かれている地位、立場について相手にもっと具体的に詳しく説明してほしいときは『つまり......』『で、私は......』を使うと、その意図するところと、あなたがどうすべきかについて、きちんと説明してくれる
  • はっきりとした答えがほしければ
    • 『何と比較してそう思うわけ?』
    • 『どこが失敗だったと思う?』
    • 『わからないのは具体的に何が問題なのかな?』
    • 『どうしたら分かると思う?』
    • 『わかるとしたら、何が変わるかな?』といってみる
  • 嘘をつくときは、それなりの理由があるものだ。だから、嘘をつくだけの理由も動機もなければ本音を吐くに違いない
  • その理由が発生する前に本当のことを言ってもらう。まず相手を知ることが最大の防御になるから。