図書館より 病気になる人、ならない人
病気になる人、ならない人 その見逃せない法則 (ソフトバンク新書 47)
- 作者: 土橋重隆
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2007/08/16
- メディア: 新書
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さあ、今後の人生、どう歩んでいこうか。
第1章 治療すれば治るという誤解
- 何度も同じ失敗を繰り返す人というのは、失敗から学び、失敗を成功に結び付けられない人だ。
第2章 人はなぜ病気になるのか
- 病気はその人の弱点を襲う。消化器系統が弱い人が心身症になると、心の負担が消化器症状として現れる。
- がんになる人は「真面目で、頑張った人」。いい加減な人はがんにはなりにくいようである。
第3章 病気はいかにして治るのか
- 『どんな時も自分の都合を優先せず、その人が求める形で出会いたいと思っています。何かに取り組むとき、ある限界までは、誰にでもできることだと思いますが、そこを一歩超えるか超えないか、が大きな違いになると思うのです。限界を一つ一つ乗り越えることで人は成長し、その過程は生涯続くものだと思います。』
- 残された日々を「今日1日を元気で生きる」。他のことを考えず家の中をひたすら整理整頓、掃除したとある患者は余命宣告を覆した。
- 精神(心の有りよう)と神経系、免疫系は密接な関係が有り、笑うことによって人には様々な効果が表れる。
- なかなか自分を肯定的に見られない人、幸せな自分をイメージできない人は、無理にでも笑うことが必要かもしれない。
- 余命の1年と宣告を受けても、短期間のうちに過去の自分と決別し、新しいセルフイメージを描き、実行した結果、2ヶ月後には降圧剤も不要になった。心の有りようで健康を取り戻した一例だが、主治医は彼の改善した話しを聞いて、むしろ不機嫌そうな顔をした。
- 固定概念から逃れられないと、自分の思い込みを相手にも強要したくなる。自分の間違いを指摘されたら、それを素直に認められなければストレスになり、体にゆがみを生じ、不健康な状態へシフトしていく。
- がんにならなくても人間は忘れることが必要。現実の出来事をすべて覚えていたら身が持たない。実際人間の脳は、特に嫌な思い出は忘れやすいようにできている。
- 逆説的ではあるが、治したいという気持ちから離れることが重要なのだ。これはかなり難しいことだが、ほんの小さな出来事がそれを可能にすることができる。
第4章 病気になる人、ならない人
- 真面目な人が人生のノリシロ、余裕を持つことは難しいようで、自分のことよりもまず他人のことを考えてしまう、自分がどう思っているかよりも他人がどう思っているかが気になるから、自分をよく見せたいから頼まれると嫌と言えない人など、「余裕」がない。
- いつもせっぱつまった状況に身を置いて行動する。こういう人ほど不真面目になれず、いい加減なことが性分に合わないから、何でも一所懸命になってしまう。
- いい加減だった人は何かをきっかけに真面目になることもある。
- 病気になるのはしばしば真面目で誠実な人たちなのである。
- 考え方を変えること、自分のルールだけが正しいと思わず他人のルールも認める「余裕」をもち、物事にあまりこだわらない方がよい。
- 病気になりたくないと思ったら、病気のことを頭から追い出そう。病気を忘れて、時には好きなこと、楽しいことを優先させること。
- 病気になってもいいから好きなことをするのは自棄。
- 「まず諦めよう」、「治そう、助かろうと考えもがくのはやめよう」→一度心の中を無にしてみる、オールクリアにすることが大切である。
- 起きたことはすべて自分の責任
- 今は少々農薬があっても大丈夫な体作りをすることが大切。
- ストレスのない社会などありえないのだから、それを回避するのではなく、柳に風のように受け流す柔軟な思考、柔らかくて強靭な心を育てることが大切。起こったことの落とし前は自分でつける。今までより強い自分になるには頭の中を変えていくしかない。
- ゲームの世界なら人生をリセットするのは簡単だが、生身の人間はそうはいかない。完全に過去を消すことはできないが考え方を変えると新しい道、生き方ができ、素晴らしい出会いがある。
- 人生はそれぞれ固有のものである。誰にも真似できない自分だけの人生を生きるには、真似だけではなく、自分で考え行動しなければならない。
- ニートや引きこもりはストレス社会に対する不安が強く、社会に対する防御反応とも捉えられる。
- 30歳代より若い世代ではがんよりも心が前面に出る、心の栄養が不足しているために起こる病気が増えてくるのではないだろうか。
- 医師に病名をつけられたときから病気になる。人間が化学の名のもとに作り上げた非自然現象なのだ。
- 病気だけでなく、私たち生き方そのものを自然の中に見つめ、便利だからと化学技術だけを信奉する態度を考え直す時代がきているのではないか。
第5章 病気が教えてくれる、生きるということ
- 慢性疾患は患者自身の心の問題、生き方に問題があることが示されつつある。ならば関心を内側に向け心を養うことが生命力を高めることにつながる。
- 一所懸命やればその弊害は必ず出てくる。一所懸命であることは悪いことではないが、このあたりでやめておこうという、いい加減さが遊びにも仕事にも必要。
- しなやかな心は柳のようにそう簡単には折れない。ストレスを軽くいなすフットワークをいくらか不真面目になることによって身につけるのだ。-人付き合いも嫌なら断る方便を使う。すべてのひとに八方美人でいたいと思えば無理をする。時にはわがままであることも大切。
- 嫌いなタイプにもその人なりの生き方がある。嫌いだというのは自分の独断なので、そう思えば他人の思いに心を寄せる余裕ができる。そうすると嫌なタイプの人の言い分に耳を傾けることがさほど苦痛に感じなる。嫌な人とやむを得ず付き合う場合も、心の負担が少なくなれば、体にも悪い影響は少ない。
- 社会生活を営む上では、他人との軋轢はできるだけ避けた方がよいが、他人を認める「余裕」があれば、大きな軋轢を感じないで済む。
- ダーウィン:『進化論』より「強いものが生き残るのではなく、賢いものが生き残るわけでもない。生き残れるのは変化するものである」
- 「多病長生」は病気を治すという考え方ではない。病気があっても長生きできますよ、という意味である。
- 病気にならないことが人生の目標ではないはず。何をするか、どう生きたいのかが大切。-がんになりやすい人は、対人関係で傷つきやすく、悲しいときや不安なときでも自分の中で抱え込み、不平、不満を言って周囲と摩擦を起こすよりも、周囲に自分を合わせようとする傾向が見られる。
- 心筋梗塞になりやすいタイプは仕事一筋で昼食をとる間も惜しんで書類に目を通し、交差点では誰よりも先に歩き出すような人だといわれている。-「捨象」されたものの存在に気づけば、これまで人生で一番大切なものと考えていた事柄が、そんなに大事だったのかと、振り返ることができるはず。一番大事なものと考え、それを守るために鎧を着て自分を守っていたものが、かえって自分を苦しめていたことに気づくはず。
- セカンド・ステージを迎えようとするとき、変化する英知と勇気をもった者だけが、豊かな人生を切り開く扉を開けることができるのだ。