図書館より 目覚めよと彼の呼ぶ声がする
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/11/30
- メディア: 単行本
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彼自身が書いた色々な雑誌や新聞のコラム欄の記事をまとめて単行本にしたものです。
日常をさらっと描きつつも、独自の視点で思いを文章に書いてあって読みやすかったです。
- スピードをなくした者が立つフィールドなど、本来ないはずなのだが。
- 生きることの中から、仕事をつくりだし、その困難な仕事を遊びに出来る。心の持ちようで、そんな魔法を使えるのが、人間の素晴らしさである。毎日のうんざり仕事の中から、自分なりの方法でちいさなお楽しみを引き出そう。その遊び心がひと皿の料理にもきっとでる。
- 生きてりゃいいんだ、生きてりゃ
- 大切なのは、どんなメッセージを送るか、どういう言葉をつかうかではない。ほとんどの人は何を言えばいいかばかり考えて、そのまえにある段階をきれいにわすれてしまう。コミュニケーションの前提として、きちんと意思のつうじる関係性が構築されているかどうかが問題なのだ。
- 勉強をしろとか、仕事がきついとか以外の、実のある言葉を子供たちに言っていますか。あなたは今いきいきと暮らしていますか。
- どの仕事場にも、この人はおもしろい、尊敬できるという人のほうがずっと多かったのだ。
- 仕事も世の中も悪くないよ。いまのきみよりも、仕事をしているきみのほうが、絶対魅力的になれるはずだ。
- 自分の場所で、自分の仕事を淡々と果し続ける人こそ、この世界の主役なのです。
- 今日もありがとう。あなたの顔は知らないけれど、あなたはあなたの場所で、ぼくはぼくの場所で、お互いの仕事や勉強を頑張ろう。そのうちきっといいことあるさ。
- 成長よりも成熟を。
- 誰にも強制されずに幸せの形を自分好みのペースで追求できる時代なのだ。
- どんな弱者にもそれなりの幸せがある。でこぼこかもしれないが、その形をさらに歪めるような余計なお世話はやめてもらいたいものだ。
- 逆風は必ずやってくるもの。何をしてもうまくいかない。じたばたするほど事態が悪化していく。そんなときぼくはすべてを手放すことにしています。生きるうえでの努力や無理をいったん脇において、リラックスするのです。
- 調子が悪いときはたのしみながら、ひと休み。自分が悪い、世界が悪いと責めても始まりません。
- のんびりとだらりといきましょう、まあ、たいした人生でもないんだから。
- 不安でたまらないときほど、自分を投げずに心の奥深くを見ること。自分を知ることほど、勇気を与えてくれるものはない。
- 親密な風だが、意味が漂白された登録メッセージの大量増殖とそのレスポンスの耐えざる高速化。携帯が加速する表層の世界は、どんな未来を描くのだろうか。
- この国では死者に人権はないのだ。被害者報道にそろそろブレーキをかける時期である。報道側も受け手も、どこに一線を引くべきか、他所事ではなく真剣に考えなければならない。
- 大人の男が遊ばない国の文化はだめになる(池波正太郎)
- 自分がいいと思うものに、しっかりと金をつかう。そこからしか大人の文化は育たないのです。