図書館より 霧のむこうに住みたい

霧のむこうに住みたい

霧のむこうに住みたい

イタリアに長いこと在住していた(パリにも数年間在住)須賀敦子氏作のエッセイ集です。
イタリアの素朴な人間の暖かさ、建築物の様式、電車から眺める景色など、イタリアに住んでいた頃の日常をそつとなく書きつづられています。読み終わってふと現実に帰る瞬間がなんとなく別れを惜しむみたいに感じました。
観光地化した今のイタリアとはちょっと違う古きよき昔からのイタリアを感じました。
ふう、またローマやフィレンツェに何日もかけてゆっくりと滞在したいなあ。フィレンツェはその辺のなんでもない小道や石畳、普通の住居や壁にとても興味をそそられるのです。ひたすら歩いていた記憶があります。
色々な様式がイタリア(特にローマ)から出て行ったのかと思うと感慨深いです。
全ての道はローマに通じる、か。