図書館より 心に狂いが生じるとき

心に狂いが生じるとき―精神科医の症例報告

心に狂いが生じるとき―精神科医の症例報告

普遍的に知られている精神疾患について、具体的な症例を挙げて解説しつつ、小説風にもなっています。
意外とこういう本って誇張表現が多い中、きちんと症例と著者自身の考えを述べているのでわりと抵抗なく読めました。
著者も本文の中に述べているのですが、疾患にかかったからといって、「病気がこういう行動をさせている」とか「私のせいじゃない」という言い訳は意識がある以上、基本的に許されるものではないと思っています。
犯罪を起こして精神鑑定にかけられるときは一定の条件下に基づいているわけですが、それでも日本の法整備はまだまだ甘いです。
これから裁判員制度が始まり、一般人が精神疾患を抱えた人を裁くことになったら、どのように接するのでしょうか。
まだまだ精神疾患は偏見も誤解もあり、単なる弱者でもない。
精神疾患抱えてるから刑が軽くてもいいのでは?的な態度では望んで欲しくないものです。